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ボールとバット

技術解説に

野球で最も必要な用具、ボールとバットについて、規則・仕様、構造・作り方の概略を説明します。

『軟式野球ボール』

軟式野球で、用いられているボールは、対象によって、4種類あります。中学生はB号、小学生ではC号を使っています。 BとCでは、直径・重量とも違っていますし、反発係数(飛びに関係)も違っていて、C号は飛びにくくなっています。平均的な体力・腕力に合わせて、規則で使用球を規定しています。

 

下図をご覧ください、硬式と軟式では、構造が全く違います。

軟式ボール

 

中空構造が特徴です。内側ゴムは多少固く、反発しやすい材料で、外側ゴムは比較的柔らかく、可撓性があり、変形し易い材料です。

作り方は、内外構造ともに、金型に板状ゴム材料を、入れ過熱して成形します。

材料は安価なゴム、機械による大量生産で、安く販売できます。

表面には、硬式ボールの縫い目を模した、模様があり、指が掛り易い設計になっています。この突起は、硬式ボールの縫い目と同じく、空気の流れを変化させます。ピッチャーは、有効活用し、ストレートはより速く、変化球は大きく変化させることが出来ます。

 

表面には、規則正しく、極く小さな窪みが多数あります(ゴルフボールのディンプルと同じ)。 表面が滑らかだと、空気抵抗によって、軌道変化が大きく、真っ直ぐ投げられない・飛ばない欠陥が有ります。それを防ぐために、小さな窪み(ディンプル)を付け、空気抵抗・気流変化を一定にして、直進性を高めています。

 

硬式ボール

 

コルクなどの小さい球を芯に、二層ゴムでコーテイング、その周りを均一に、厚く毛糸を巻き、さらに綿糸を巻きつけ、形を整えます。 外装は二枚の牛革を、のり付けし、赤糸で縫い合わせ、文字等を印刷して、出来上がります。 材料が多種で高価であり、ほとんどの工程が、手作りのため、高価です。

ボールと空気抵抗・気流の関係は、『投球編』ページで、詳しく説明します。

『軟式野球バット』

大学・社会人・プロでは木製のみが、使用可能です。

少年野球では、金属バットがほとんどです。その理由は、木製は素材の、アオタモ・ヤチタモ(北海道産)、ホワイトアッシュ(北アメリカ産)が少なく、価格が高い事、木製なので、折れたり・砕けたり・裂けたり、危険が有るからです。

金属バットは、継ぎ目のない中空金属パイプを、機械加工(絞ったり、広げたり)して、一体整形で作ります。材料は、飛行機体に使われている、軽く・強度が有る、アルミ合金(ジュラルミン・超々ジュラルミン)です。

 

備考

素材の、アオタモ・ヤチタモ(北海道産)、ホワイトアッシュ(北アメリカ産)は寒冷地で産出するため、成長が遅いですが、年輪が詰まって、堅く・粘性が高く、バットに最適です。 

 

野球規則では、寸法について、下図のように、最大径(2.61インチ以下9、最大長(42インチ以下)と重量(900gr以上)が定められています。 

高校野球では、重量規格(900gr以上)が厳格に守られており、下半身を鍛えておかないと、身体がバットに振り回されてしまいます。

 

グリップ部には、グリップエンドから18インチ以内で、滑り止め剤を塗ったり、テープ状のものを巻きつけるのは、許されていますが、二重に巻いたり、途中で瘤を作るのは、違反行為です。

一般軟式では、長さが33~36インチ(82~90cm)、重さ700gr~900grがほとんどです。

少年・中学用は、独自の規格が有り、重さは800gr以下のが、販売されています。

 

観戦した試合で使われたバットの、規格を一覧表にまとめてみました

寸法・重量以外にも、バットの特徴を表す、反発係数・重心位置・バランス・グリップ形状等が有ります。

バットの選び方・握り方、振り方等は『打撃編』で詳しく説明します。

2014.12 Ken Saito

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